『四苦八苦』(しくはっく)
@「生」(しょう)。生まれること。誕生は苦の始(はじ)まりであり、人間そのものも苦の器(うつわ)であることをいう。
A「老」(ろう)。老(お)いることは苦しみである。
B「病」(びょう)。望(のぞ)まないのに病気になるのは苦である。
C「死」(し)。死にたくないのに死を迎えなれければならないのは苦である。
以上を四苦(しく)という。
D「愛別離苦」(あいべつりく)。肉親や恋人など愛する者と別れる苦しみをいう。
E「怨憎会苦」(おんぞうえく)。憎(にく)んでいる人と出会(であ)うのは苦である。
F「求不得苦」(ぐふとっく)。求めるものが得(え)られないのは苦である。
G「五陰盛苦」(ごおんじょうく)。人間の心身を形成(けいせい)する五つの要素(ようそ)。五陰(ごおん)・五蘊(ごうん)、すなわち色(しき)・受(じゅ)・想(そう)・行(ぎょう)・識(しき)から生ずる苦しみが盛(さか)んに起こることをいい、心身に執着(しっちゃく)するのも苦であることをいう。
これを前の四苦と合わせて八苦(はっく)という。
さらに次の三苦(さんく)がある。
@「苦苦」(くく)。苦が苦を招(まね)くことをいう。病気で苦るしんでいるのに、その病気によって生ずる苦痛(くつう)などを感ずることをいう。
A「壊苦」(えく)。どんなに幸せな人でも肉親や財産や地位などを失(うしな)うことがある。壊(こわ)れると苦に変(か)わることをいう。
B「行苦」(ぎょうく)。現象界(げんしょうかい)はすべてうつり変わって無常(むじょう)であることを苦と感ずることをいう。

『四劫』(しこう)。 世界の成立から次の世界の成立を四期に分ける、仏教の宇宙観(うちゅうかん)のこと。
@成劫(じょうこう)。世界の成立期(せいりつき)。器世間(うつわせけん)である山河(さんが)・大地(だいち)などと、衆生世間(しゅじょうせけん)である生き物が成立する時期(じき)をいう。
A住劫(じゅうこう)。世界の存続期(そんぞくき)。現在の地球はこれにあたる。
B壊劫(えこう)。世界の破壊期(はかいき)。衆生世間(しゅじょうせけん)がまず破壊し、次(つ)いで器世間(うつわせけん)も破壊し尽(つ)くす時期。
C空劫(くうこう)。世界の空漠期(くうばくき)。すべて破壊し終わって完全な無(む)(〇)となる時期。次の世界の成立までの期間をいう。成住壊空(じょうじゅうえくう)を永遠に繰(く)り返すことをいう。

『四諦』(したい)。 四つの聖(せい)なる真理(しんり)。仏教の基本的真理。人生問題とその解決方法についての四つの真理の意味。
@苦諦(くたい)。この世は苦であるという真実。
A集諦(じったい)。苦の原因が煩悩(ぼんのう)・妄執(もうしつ)であるという真実。
B滅諦(めったい)。苦の原因の滅(めつ)という真実。すなわち無常(むじょう)の世(よ)を越(こ)え、執着(しっちゃく)を断(た)つことが苦しみを滅したさとりの境地であるということ。
C道諦(どうたい)。さとりに導(みちび)く実践(じっせん)という真実。理想の境地に至(いた)るためには、八正道(はっしょうどう)の正しい修行方法(しゅぎょうほうほう)によるべきであるということ。

『自業自得』(じごうじとく)。 自(みずか)らつくった善悪の業(ごう)によって、自(みずか)ら苦楽(くらく)の果報(かほう)を受けること。

『地獄』(じごく) 。生前(せいぜん)、悪業(あくごう)、罪過(ざいか)がもっともひどかった者が、死後その報(むく)いを受ける所。地下にある牢獄(ろうごく)の意味。苦しみのきわまった世界。

『仕事は大勢(おおぜい)、うまい物(もの)小勢(こぜい)』 。仕事をする時は大勢(おおぜい)のほうがはかどって良いが、うまい物を食べる時は少ない人数のほうが沢山(たくさん)食べられて良い、との意味。

『四摂事』(ししょうじ)。人々を救うための四っの方法。四摂法(ししょうぼう)もいう。
@布施摂事(ふせしょうじ)真実の道を教えたり、物をあたえたりすること。
A愛語摂事(あいごしょうじ)やさしい言葉をかけること
B利行摂事(りぎょうしょうじ)人々に利益をあたえること
C同時摂事(どうじしょうじ)相手と同じ立場に立って、何かしてやること。仏教のボランティア精神のことである。

『慈悲』(じひ) 。@仏・菩薩が衆生をあわれみ、いつくしむ心。万人(ばんにん)に対す愛。A衆生に楽(らく)を与(あた)える慈(じ)と、衆生の苦を抜(ぬく)悲(ひ)。B慈(じ)は楽を与える意味で父の愛、悲は苦を抜く母の愛にたとえられる。

『折伏』(しゃくぶく)。 悪人、悪法(あくほう)をこらしめ、心から服従(ふくじゅう)させること。これに対し、心を寛大(かんだい)にして他人を救いとるという意味の摂受(しょうじゅ)がある。折伏(しゃくぶく)と摂受(しょうじゅ)は、慈悲(じひ)の二面性(にめんせい)をあらわす。

『沙弥』(しゃみ)。 一人前(いちにんまえ)の僧侶(さうりょ)になる前の見習僧(みならいそう)のこと。

『沙門』(しゃもん) 。出家(しゅっけ)して仏門(ぶつもん)に入った僧のこと。

『舎利』(しゃり)。 火葬(かそう)した遺骨(いこつ)のこと。

『十二因縁』(じゅうにいんねん)。 十二縁起(じゅうにえんぎ)ともいう。人間の苦しみ、悩(なや)みがいかにして成立(せいりつ)するのか、その原因を十二に分析(ぶんせき)したもの。
@無明(むみょう)。迷いの根本たる無知(むち)。
A行(ぎょう)。無明(むみょう)より出(い)で次の意識を起こすはたらき。
B識(しき)。識別作用(しきべつさよう)。
C名色(みょうしき)。精神と物質。心身。
D六処(ろくしょ)。対象をとらえる六つの器官。眼・耳・鼻・舌・身・意)。
E触(しょく)。外界のものとの接触。
F受(じゅ)。感受作用。
G愛。むさぼり求める愛欲(あいよく)。
H取(しゅ)。執着(しっちゃく)。
I有(う)。生存(せいぞん)
J生(しょう)。生まれること。
K老死(ろうし)。老いと死。
十二因縁(じゅうにいんねん)とは、根本的(こんぽんてき)な無知(むち)によって行動と意識(いしき)がはじまり、心とものに対して六つの器官(きかん)が働(はたら)き、触(ふ)れることによって刺激(しげき)を受け、欲望(よくぼう)と執着(しっちゃく)が生じ人間存在(そんざい)が規定(きてい)され、それゆえ誕生(たんじょう)があり老死(ろうし)がある、ということ。

『正行』(しょうぎょう)。 題目(だいもく)を唱(とな)えること。助行(じょぎょう)に対するもの。

『小乗』(しょうじょう) 。小さな乗り物、の意味であるが、大乗仏教(だいじょうぶっきょう)が起(お)こったときに、それまでの教団に与(あた)えた蔑称(べっしょう)で、現在は南方仏教(なんぽうぶっきょう)と呼(よ)ぶようになってきている。

『浄土』(じょうど)。 仏のいる世界。東方(とうほう)には薬師仏(やくしぶつ)の淨瑠璃世界(じょうるりせかい)、西方(さいほう)には阿弥陀仏(あみだぶつ)の極楽世界(ごくらくせかい)、南方(なんぽう)には文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の離塵垢心世界(りじんくしんせかい)、北方(ほっぽう)には普賢菩薩(ふげんぼさつ)の知水善浄功徳世界(ちすいぜんじょうくどくせかい)がある、といわれる。

『成道』(じょうどう)。 成仏得道(じょうぶつとくどう)の意味で、悟(さと)りを開(ひら)いて仏になること。

『声明』(しょうみょう)。 三宝(さんぼう)を賛美(さんび)して僧がとなえる声楽(せいがく)。

『助行』(じょぎょう) 。補助行(ほじょぎょう)として法華経要品(ようほん)を読誦(どくじゅ)すること。

『自力門』(じりきもん)。 聖道門(しょうどうもん)ともいう。自分の力で悟(さと)りを開(ひら)く修行の道。密教(みっきょう)および天台宗(てんだいしゅう)、華厳宗(けごんしゅう)、禅宗(ぜんしゅう)などがある。

『真如』(しんにょ)
@ありのままのすがた。
存在をありのまゝまに肯定(こうてい)するのが真如(しんにょ)。
A普遍的真理(ふへんてきしんり)。
B真実を具(そな)えたもの。

『親鸞』(しんらん)。 浄土真宗(じょうどしんしゅう)の開祖(かいそ)。承安(しょうあん)三年(1173)生まれ。弘長二年(1262)十一月二十八日、90才で遷化(せんげ)。